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お菓子感覚「大麻入り食品」まん延警戒 ネットにレシピ、SNSで売買も

0001蚤の市 ★ [US]

2023/07/28(金) 14:17:15.10ID:WLl7YBal9

 大麻の幻覚成分が入ったクッキーなどの加工食品が、捜査当局の家宅捜索で押収されるケースが相次いでいる。九州厚生局麻薬取締部などが24日、大麻取締法違反容疑で逮捕したと発表した男の自宅からも大麻入りバターが見つかった。背景には大麻の違法栽培の増加や、インターネット上で自作レシピが公開されるなど情報の氾濫があるとみられる。お菓子感覚で食べられる手軽さがそんな傾向に拍車をかけかねず、若者を中心に乱用が拡大しないか当局は警戒を強めている。

バターを自作しパンに
6月9日。情報提供を受けた麻薬取締部と宮崎県警は、同県西都市のアルバイト従業員、緒方雄基容疑者(39)宅を捜索した。室内には乾燥大麻や栽培中の大麻草があり、冷蔵庫からは緑色の固形物が発見された。鑑定の結果、固形物は大麻の違法成分を含んだバターと判明したという。

捜査関係者によると、緒方容疑者は「自分で(バターを)作り、パンに付けて食べていた」と供述。その後、同居する女(52)と共にバターを含む大麻約580グラムを共同で所持した罪や、大麻草5株を栽培した罪で起訴された。

吸引より長く続く効果
大麻バターなどの食品は、大麻草から抽出される幻覚成分「テトラヒドロカンナビノール(THC)」を混ぜて作られる。胃で消化されるにつれて成分が徐々に浸透するため、巻きたばこで吸引する場合と比べて効果がじわじわと表れ、長く続くのが特徴。「大麻のバリエーションの一つとして楽しんでいるようだ」(捜査関係者)。だが幻覚症状や依存性の高さなどの危険がある点は同じだ。

警察庁のまとめでは、大麻栽培の摘発件数は2014年の130件から20年には257件に倍増。その後も200件台で推移している。一方で大麻成分の入った食品の摘発に関する統計はなく、日本でのまん延の実態はよく分かっていない。ただ麻薬取締部によると、近年、大麻乱用者の自宅から見つかるケースが相次ぐ。吸引用の乾燥大麻にはならない廃棄予定の葉を「『もったいない』などの理由でバターなどに加工するケースが目立つ」と話す捜査関係者もいる。

「危険、手を出さないで」
ネットには大麻を加工するためのレシピが動画を添えて紹介され、それを見て自作した大麻入りの食品を交流サイト(SNS)で売買する者までいる。昨夏、東海北陸厚生局麻薬取締部が摘発した名古屋市の20代男は、栽培した大麻の葉をバターに加工し、それを使って焼いたクッキーを全国の延べ2500人以上に1枚3500~4千円程度で販売したとみられる。

海外で一部の国が大麻を合法化したことも、こうした品々にアクセスしやすくした可能性がある。合法の国では「エディブル」と呼ばれるグミやキャンディーなどが出回っている。

横浜薬科大の篠塚達雄客員教授は、大麻の加工食品は「食べるだけで手間が要らず、使うことへの抵抗感が薄い」とまん延を危惧。その上で「違法成分の量が極端に多かったり、別の違法薬物が混じっていたりする危険もある。絶対に手を出してはならない」と警鐘を鳴らす。

(坪井映里香)

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