遺言の無効を確認する依頼で460万円余の成功報酬と法律の根拠ない追加報酬500万円　弁護士業務停止１ヶ月

埼玉弁護士会に所属する６８歳の弁護士が、法律の根拠がないのに依頼者から５００万円の
追加報酬を受け取っていたなどとして弁護士会はこの弁護士を業務停止１か月の懲戒処分にしました。

処分を受けたのは埼玉弁護士会に所属する所沢市の坂下毅弁護士（６８）です。
弁護士会によりますとこの弁護士は埼玉県内に住む７０代の男性から受けた遺言の無効を確認する依頼で、
４６０万円余りの成功報酬を受け取った後、法律の根拠がないのに追加の報酬を請求して
平成２５年４月に５００万円を受け取り、５年後に調停が成立するまで返還に応じなかったということです。
弁護士は弁護士会の調査に対し「最初に受け取った報酬は低く抑えていた。
依頼者が払える状態になったので請求した」という趣旨の説明をしているということです。
このほかにも弁護士は同じ男性から受けた賠償を求める依頼で、
賠償金およそ６４万円などを調停が成立するまで返還に応じなかったということです。
埼玉弁護士会は不適切な行為だったとしてこの弁護士を今月４日付けで業務停止１か月の懲戒処分にしました。
埼玉弁護士会の尾崎康会長は「非常に遺憾で、不当な行為が行われないよう適切な監督をしていきたい」と話しています。