ブランド品買い取り店の「オンライン査定」に応対した女性店員に対し、画面越しに陰部を見せたとして、警視庁は会社員の男(39)=岩手県=を公然わいせつと偽計業務妨害の両容疑で逮捕し、9日発表した。容疑を認め、「匿名で女性に陰部を見せることができ、驚いた女性の反応を見て快感を感じた」と供述しているという。
保安課によると、男は1月13日~2月10日に3回にわたり、自宅から携帯情報端末を使って東京都の会社が運営するオンライン買い取りサービスにアクセスし、都内3カ所の店舗に設置されたパソコン上に自身の下半身を露出したライブ映像を表示させ、店の業務を妨害した疑いがある。
公然わいせつ罪は、不特定または多数の人が見られる状態でわいせつな行為をした際に成立する。結果的に限られた人物だけが見た場合でも、不特定多数の目に届く可能性があれば、公然性が認められる場合がある。
今回の買い取りサービスは、客が匿名でホームページからアクセスして申し込む仕組みで、店舗や担当者の指定はできなかった。アクセス後はどこかの1店舗につながり、バックヤードに設置されたパソコンで店員が応対していた。
同課は、このパソコンの周囲についたてなどがなく、事務所内にいた従業員は誰でも容易に認識できたとして、公然にあたると判断したという。
オンライン査定は、パソコンやスマートフォンの画面越しにブランド品などの買い取り査定ができる仕組み。今回の店は、全国に実店舗も持つ大手ブランド品買い取り店で、コロナ禍をきっかけにオンライン査定サービスを始めていた。(大山稜)
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